赤峰勝人講演会

行ってきました。赤峰さん率いるなずなグループは本質をつかんでいるので、みごとに飾り気のないグループ(失礼!)ですが、

さすが福岡。講演会に来ている方たちはおしゃれな方も多かったです、笑。というか、センサーを持っている人が集まれば

食も家も服も「良質なもの」「本物」を取り入れたいと感じているのは一緒なわけで、自然にそういう人たちが集まるのも

不思議じゃないですね。センスがいい、というのはセンサーの感度が健全でバランス感覚に優れているわけですから!

 

藍染めの作務衣を着て、畑の写真を説明している赤峰さん。スクリーンからすごく強い「氣」が出ています〜。

無化学肥料無農薬の野菜をつくる方法を長く模索したあかつきに畑で氣づいた循環のしくみを3時間30分、

立ちっぱなしで説明。それは「循環のしくみ」とひと言では言い切れない広くて深い、でもシンプルな法則が

あるのですが、まあ、これをほんとうに理解するには人生一回じゃ足りないかもしれない。でも足がかりを

つかむだけで、たくさんのことが目からウロコ状態です。


8年以上、聞いているけどまだ頭だけの理解の部分があって、日々の経験でレセプターを増やしでまた聞いて

少し理解を深めて、そのたび「な〜るほど!」を繰り返しています。だから、いつまでも飽きない。


だって、これはなにも農業する人だけのための話じゃないんですもん!

すべてに通じている普遍性があるから、置き換えて考えるともうドアが開く開く。


若い頃、海外に行きまくっていたときは、外を見れば見るほどいろいろな世界にわくわくどきどきしていて、

この体験をしないなんて信じられない!とばかりにそっちにばかり時間もお金も費やしていたけど、

(それで「日本」という縛りからも解放されて良かったですが、)それが横(ヨコ)の体験、手を水平にして

広げていくイメージだとしたら、こっちは縦(タテ)や斜めの体験を含めた丸いイメージ。


りんごの木村さんもそうだけど、にんじんの赤峰さんも、日本の田舎で長い年月、自然の法則にそった虫の食わない、

しかも薬を使わない農法を大きな借金を背負っても追求し続けて、果てはふつうの人が体験しないような

宇宙とつながっちゃうことに巻き込まれて、真理に至るわけだから、なにもからだの移動だけが見聞を広めることではないのです。

(だけど、ああいう「外を見たい!」というエネルギーも若いうちに好きなだけしておいて良かったと今、思う。

フランスの港町の大きな駅の引き込み線にとまっているいる電車の中で一晩明かす、なんて経験はこの歳ではしたくない!笑)



ひとつだけ書いておこう。

“有機野菜”について「虫食いがあるくらいだから安全」といわれるのを聞いたことがあると思いますが、

あれは実は未熟堆肥(ホームセンターなどにも有機堆肥とか書かれて売られている)が使われている証拠なのです。

で、未熟堆肥だとなぜ虫がつくか。

作物から亜硝酸態窒素(猛毒)が出ているからです。

亜硝酸対窒素には発癌性、催奇形性があり、それを知らせるためか作物に苦みが出ます。

虫は人間の代わりにそれを食べてくれて、子どもも埋めない体になって早く死んでしまうそうです。

(だから野菜嫌いの子どもがいたら、それは敏感に身の危険を感じているのかも)


堆肥をOリングするとわかるけど、未熟堆肥ではパカパカと指が空いてしまうのが、その堆肥が完熟すると

Oリングも強くなり、野菜にも未熟堆肥のときのようには虫が来なくなります。

そういうことを赤峰さんは畑で観察し続けて発見してきた。(だから、あちこち移動しなくても同じ所で

長く掘り下げることも大事なんだな、とポイントのズレたところでも感心したり…)


同じく化学肥料を与えた作物からも亜硝酸態窒素が出ます。それで虫が来る。来て人間の身代わりになろうとする。

そして人間はその虫を敵と思い農薬を撒く。だから化学肥料と農薬はセット使いが基本になる。


化学肥料+農薬で生まれるものはなにか、というと「ダイオキシン」です。

一時期、ゴミ焼却所で発生するからと大問題になりました。

なぜならダイオキシンは史上最大といわれるくらいの毒性があり、認められているだけでも

発癌性、催奇形性、不妊、などを引き起こす青酸カリの何十倍もの毒性をもつ物質だからです。

焼却所の問題はその後、燃やす温度調節等で解決ができるという話もあり、沈静化していきましたが

田畑で生まれているダイオキシンについては、世界で1、2位を争う化学肥料農薬の使用量の日本。

その繰り返しで出来た作物が今、普通に売られている野菜です。


ぜんぜん楽しくない話題になってしまいましたが、ここに目を背けたままにせず、ここをどうやって

転換したらいいのか?と考え始めると、ちょっと楽しくなるかもしれません。


ちなみに今、日本で育てられている一応 “有機” といわれている作物は全体の1%以下だそうです。

さらにその中で未熟堆肥を使っていないものは?と考えると・・・・・(怖いけど)さらに割合は減るでしょう。

しかも野菜の値段は高騰している。


どうしましょう?


1 気にしない。もしくはそんなこと信じない。


それももしかしたら(少しは?)有効かもしれません。そんなこといったって、みんな食べているし

おいしく食べれたらそれでいいじゃない、と思えばフラシーボ効果も手伝って、気にし過ぎて

暗い気持ちで食べるよりはるかに害は防げるでしょう(たぶん)。

あきらめる、と同義語にならないことを祈ります。


2 なるべく化学肥料や農薬を使っていないものを買う。


とりあえず手っ取り早く防ぐにはこれです。でも自給率40%以下、その中で有機率1%以下。

全員には行き渡りません。困ったことに。


3 不食の人になる。


究極かも。あまり急がず時間をかけてするのがコツだそうです。

おすすめの本⇒ Living on light プラーナだけで生きている人もいます。


4 解毒(デトックス)しながら生きる。


どちらにしても必要ですが、常に+ーの収支を常に合わせるのはたいへんかも。


5 赤峰さんや循環農法をしている人の野菜をわけてもらう。


2のさらに上級版。でも足りないのは同じ。つまり食糧難はもうすでに始まっているのです。


6 愛情で(またはおまじないで?)料理して毒を変換させる、中和させる。


実はこれでなんとかもっているのかも、と思うときがあります。

だけど一方で、化学肥料農薬の使用量と癌にかかる人の増加は同じようなカーブを描いています。

根本的ではないけど、とりあえずしのぐには的な方法。


7 自給する


向き不向きもあると思いますし、田畑が近くにないケースもあるけれど、でもすれば単純にまちがいなくおいしいです!

野菜が甘いので子どもの野菜嫌いという言葉も死語になるくらい。


ほかにもっともっといい方法があるかもしれない(あったら知りたい!)

でも今のところ国民の10人に一人か5人に一人かわからないけど、もう少し安全な作物をつくる人が増えなきゃな〜、

と思います。(職業として)今の国政ー農協主体の農業に未来が見えないだけで、もし作った人と買う人の間で

値段が決められて、直接販売ができるようになれば、とりあえずまだまだ不食に人はあまりいないし、

みんな何か食べなければ生きていけないわけだから、需要は間違いなくあるはずです。

「貧しい百姓」という植えられたイメージも変えていかなくちゃね。

見た目ドロドロでも、間違いなくゆたかな食生活を送れるわけですから。


そういえば三宅洋平さんも赤峰さんも同じこと言ってたな。

徴兵制じゃなくて、何年か農業研修をみんなが必ずできるような仕組みができたら日本も変わるだろうって。


マクロビとかビーガンという思想は広まってきているけど、それができるのも安心して食べられる食材があっての話。

まして、どんな高級なレストランでも食材から本物を食べられるところは今の日本にいったいどれくらいあるのだろう?

と考えると、安心な作物を育てよう!と行動する人が増えれば増えるほど、未来も明るくなるように思います。