カウスピラシー ショック以来、いろいろ調べている中でこれもわかりやすかったです。
「ラブ・ミートエンダー」 副題「どれだけ肉を食べ続けるのか?」
今の、多くの食肉がもともと動物の命だったというより、ただの動物タンパク質の塊と
捉えられてしまっている現状。自然環境をすごい速度で破壊する、工業化された畜産肉
のできるまでの工程を見ると、環境の視点からはもちろん心身に及ぼす影響を考えれば
人間の行いはまわりまわって自分たちの未来(子孫)へと返って行くんだなぁ、とあら
ためて思いました。
一緒に観ていた、動物も大好き、だけどおいしいお肉も大好き10歳の息子もいろいろ
感じたようで「観た方がいいぞ!」と家族に宣伝していました。
それにしてもアメリカ、ヨーロッパ、など白人の多い国は、肉、食べ過ぎ!
そりゃー、病気が増えるわけです。
まずは「知ること」から。それからどうするかは一人一人が判断すればいいと思います。

それから、この本もやさしくてお店でも扱いたいくらい良かったです。
著者は眼科で開業医もされているかわいらしい女医さん。
ここ最近、左脳しかないようなエビデンス好き&データ重視で旬や菌のことは
出てこない、男性医師による食べ方の本がベストセラーになっていますが、
そのような中に響くものはなく(っていちいち言わなくてもいいか...笑)
「食べること」って、どこかの研究所で出てきたデータなどアタマばかりで解決する
ことではなくて、もっとハート的なこともあるなのにな〜!と思っていたのが、この
本で満たされました。理論もデータもあるけど、ちゃんと彼女の体験を通しての実感
と自分の食歴を含めて書いてくれているのが良いです。
少し気になるのは日本でローフードを実践するには離れた土地の食材の割合が増える
ことと慣れていないレシピだからわざわざ習わなくては美味しくできないこと。
その辺が好きな人にはいいけれど、正直私にはややこしい。ローフードもナチュラル
ハイジーンもその言葉が出たときから試したけど、日本で続けるのはなんか違った
(沖縄やハワイなんかだと果物もいっぱいあるし続けやすそう。でもそういう料理を
出してくれるところが近くにできたらきっと行く)。
ウチは自給自足がが基本なので、自分のところの田んぼや畑で育ったものをシンプル
に料理したものが結局なんか落ち着くし、今はそれが環境の持続可能性という意味で
も適っている気がします。
そして、 本の中でも何度も触れられていますが、急にベジタリアンやヴィーガンにな
ろうとしてもホメオスタシス(体に備わった恒常性;体内環境を一定の状態に保ち続
けようとする傾向。その伝達網の役割は自律神経系や内分泌系が担っている)が働い
てうまくいかない(ことが多い。でも中にはすっと移行してしまう人もいる)。
どんな食事法でもうまく変えようと思ったら変化は少しずつがうまくいくコツです。
その人の心身に必要な時間をかけて、それぞれが最適な答えを見つけていくこと&
いこうとする過程がいちばん大事。
進んだり後退したりを繰り返して試行錯誤しながら、これ!という腑に落ちる食べ
方を見つけたら、きっとその答えは全体に調和して平和な方向へシフトすると思う。
お肉をちょっと減らしてみる、買うお肉は育てられ方で選ぶ、またはまったく食べ
ない、という選択を、なにか制限されるものと捉えるのではなく、地球全体のバラ
ンスをとる一員としての何をも搾取しない、環境破壊をしない生き方の哲学と捉え
れば、それで自分の健康レベルも上がり、メンタルも落ち着き、パフォーマンスも
上がる、という新しい次元への移行のきっかけになって、ワクワクする冒険のよう
に感じられるじゃないかと思います。
お肉は重要なタンパク源だから日々必ず食べなければならない、という呪縛は完全
に後から植えつけられた概念(洗脳)で、それが手放せるだけで、自分もまわりも
間違いなくいい方向へ変わっていきます。
追記:元アイドルの方に癌が発見された時、その顔を見て「肉、食べ過ぎてるなぁ」
と思った。そして彼女が手術のために入院しているあいだ、旦那さんが家族の食事を
用意してくれたという写真を見たら、やっぱり連日、お肉中心のメニュー。
早く気づけばいいのに...と、こういう時にいつも思う。

肉食を考えるもう一つのテキスト。
(7年前に出版された3冊分が1冊になってとってもお得!)
癌に苦しむすべての人、生活習慣病から解放されたい人、みんなに送りたい。
追記
↑ と思ったので、Amazonでも買えるけど、おくなが屋でも扱うことになりました。