子ども時代のたのしい思い出

今日は娘の通う北九州子どもの村小学校・中学校でおわりの会(卒業式)がありました。

 卒業していく小学6年生と中学3年生一人一人が全員、自分で考えたスピーチをするの

ですが、それがそれぞれ個性がでていて聞き逃せないくらいおもしろい。

 

感謝の言葉を述べる子もいれば、懺悔(笑)や、将来の宣言や、中には黙ってしまう子も

時々いて、でもそういう時も学校のおとな(先生)はだまーって待っている。

 

昨日は「寝ないで聞いてください。受験が不安でもしたくない勉強を無理にしても意味が

ないと思います。」という意見を話す子もいた。頼もしい。

 

整体の野口晴哉も「自発的に学んだことは早く身につく」というではないですか。

この学校にいる子どもたちはそれを日々体感している。いわゆる普通の学校の勉強もする

時間はある(らしい)のだけど、それよりも体験から必要なことを学ぶプロジェクトに重

点が置かれていて、大人顔負けの本格的なこと(棚田を耕作する、演劇を台本から作る、

小屋を建てる、ピザ釜を造る、など)に子どもたちは日々、取り組んでいる。

 

娘の選んだクラスは、その名も「大人のいないクラス」。冗談のような名前ですが、要は

担任がいなくて、いるのは陰の大人(陰でサポートしてくれる先生)だけというクラス。

自分たちで研究テーマや手順を決めてやっていくので、たいへんそうだけど「楽しい♡」

そうです。

 

クラス旅行や修学旅行の行き先と日程を決めるのも、経費を考えて予算を立てるのもその

予約をするのも基本的に子どもたち。時々、変わった学校名と子どもからの電話というこ

とで訝しがられることもあるそうで、そんな時は大人が登場してフォローするそうです(

笑えるー)。

 

そんなふうに子どもを小さな大人扱いしているので、おわりの会の運営も子どもが中心。

進行、音声なども、大人はサポート役。

 

当日は小学校の校長でもある丸ちゃん(この学校では「先生」という言葉は禁止なので、

みんなニックネーム)の挨拶もありました。

 

「・・・この学校を卒業したら、なかにはイヤなことや悲しいことや思い通りにならない

こともいっぱい経験すると思うけど、そんな時に子ども時代の楽しかった思い出があれば

やっていけるんじゃないかな。だからみんなにはたくさん楽しい時間を持ってもらいたく

てこういう学校をやってます。」と細かい所はちょっと違うかも知れないけれど、まあだ

いたいそういう意味の話をしてくれた。

 

丸ちゃんがこういう時に話す内容に私はいつも同感してしまう。

まったくその通り!こんな世の中だからこそ、子ども時代がよけいに大事!

 

自発的に楽しく学ぶことさえ体験できたら、あとは自動的に人生が展開して行くような気

がする。思えば自分も指図や命令されたこと、すでに決められたことをしなければならな

いという前提がなにより苦手でした。言われたことができなくてロクな人間にならない、

と叱られたことも一度や二度ではありません。そう?といつも心の中では違和感でしたが。

 

ここの学校では失敗しても、それは単に過程という扱い。子どもには失敗する権利がある、

というのも学校の基本的な考え。だから子どもたちの顔が明るいし、のびのびしているの

が見ていて、安心する。失敗をしたこともないところには成功もないですからね。

 

きっと保護者の中にも、こんな学校に親の方が行きたかったよ、、、と感じている人が多

いんじゃないかなぁ。義務教育の9年間は大事ですからね。この時期に疑いもなく、ただ

上からの指示に従わせる訓練をするのか、「自発性」を育むのか、その小さな違いは大人

になるにつれて広がっていきがちです。自ら考えるという練習なしで大人になってしまう

と、巻き戻しはなかなかむずかしいのです。

 

私は密かに公立校がぜんぶこういう方向の学校に変わってほしいと願っています。