「The Four Agreements(四つの約束)」。
この人生の羅針盤のような本に出逢ったのはいつだったか。たぶん15年以上前?
英語の本に慣れようとして買って読んで、そしてすぐに深ーく納得した。
日本に帰ってきて翻訳本も読んだけど、どうも英語で読んだときの方がインパクト
が強かった。言葉の問題なのかメキシコと日本の風土の違いなのか、どちらにして
も少し乾いた土地で読む方が入ってくるような、そんな感じがする。
言語っておもしろい。
日本ではどのくらい知られている本なのかわからないけど、今まで「知ってるよ!」
と言われたことがほとんどない。湿度が高い土地だと人の気質もウェットになるのか、
他人に翻弄されることが起こらない、こんなさっぱりした哲学は馴染まないのかな。
向こうでは結構、誰でも知っている本だったけど...。
著者のドン・ミゲル氏が交通事故でひん死の重傷を負って、今でいう臨死体験から
戻ってきた後、人々にどうしても伝えなければと書かれた本と記憶している。
古代メキシコの「トルテック」の秘教を4つにまとめた、人生を自由に泳いでいく
ためのガイドブック。当時、これを読み終えてずいぶん心がすっきりしたのを覚え
ている。今では無意識レベルで染み込んでいる大好きな指針。
これさえあれば人生に不必要な雑念(心配事や杞憂)をすぐに手放すことができて、
人生が今すぐ自分のものになる魔法のような約束事。
でも、すぐにうまく実行できなくてもいいんです。なにか起こった時に、この中の
どれが欠けていたのか振り返ってみるうちに理解が深まる。そうすればきっと次に
生かせるから、と私は思ってます。
1 Be impeccable with your word.
申し分のない(的確な、正しい)言葉を使うこと。
ほんとうに自分が言いたいことのみを言うこと。
自分の気持ちに反する言葉は避けること。
一貫性をもって話すこと。
他者のゴシップをしないこと。
真実と愛の方向に言葉の力を利用すること。
2 Don’t take anything personally
なにごとも個人的に受けとらないこと。
他人の話すこと、することのすべては、あなたが理由ではない(たとえ、あなたに
ついて話したりしていても)他人が言うことやすることは彼(彼女)ら自身の現実
や夢の投影である。他人の意見や行動に対してあなたに免疫があれば、必要のない
苦痛を感じることもなく、被害者とはならない。
3 Don’t make assumptions
憶測(思い込み)をもたないこと。
わからなかったら尋ねたり調べたり、あなたがほんとうに望むことを伝える勇気を
みつけること。誤解や悲しさやドラマを避けるため、できるかぎり明確に他人とコ
ミュニケーションをとること。この約束だけで、あなたは人生を完全に変容させる
ことができる。
4 Always do your best
常にあなたのベストを尽くすこと。
ベストはときどき変化する。病気であるときと、健康であるときとは異なる。
それでもその時、どんな状況でも、シンプルにベストをつくすこと。
そうすれば、自己嫌悪に陥ったり、後悔を避けることができる。
なーんだ、こんな簡単なこと?と思うかも知れないけれど真実ってシンプルだけど
実は奥深い。逆に考えると、このシンプルなことができていないばかりに、人生が
ややこしくなっているとも言える。
この四つを意識して過ごしていると依存心やプライドや被害者意識で固まっていた
心がいつしか溶けはじめ、依存心は自立心へ、変なプライドは健全な誇りへ、被害
者意識は自己責任意識へと変容し、自由に生きられる(自由のそのおとしまえは自
分でつけるよ、と思える)ように進化していきます。
興味のある方はぜひ読んでみてください。
一読の価値も三読の価値も大ありです!