古民家改装

最近また改装のための妄想をしている。

今、住んでいる夫の実家はいわゆる古民家になるのか?

戦後すぐに建てられた家でアンティーク化したところに

義父母が建て増しした部分もあって、住み始めた当時、

私たちは完全に間借りしているような感覚だった。

 

それを少しずつ部分的に改装しながら自分たちの暮らし方に

合うように手を加えてきた。よく雑誌で「田舎の古民家に

住む」みたいな特集があるが、実際は簡単ではない。

 

時間も資金もセンスも想像力も優れた職人さんもすべて

たっぷりあったら、すんなりいく話なのかもしれないが、

現実は仕事や日常の暮らしもしながら資金もセンスも

想像力も(この辺は生活の経験値が必要)

絞り出しながらしているのが実情。

 

なんでも一通り揃っている街と違い、何もかも

(人も部材も施工例も)少ない場所でどこまで

できるかというゲームをしているようでもある。

 

田舎に来て「衣食住医の自給」を目指した生活をしたい

と思ったけど改装作業は、その中の「住」の自給。

 

この10 年で夫は小屋くらいなら作れるようになり

私も板を張るとかペンキを塗ったりできるようなったから

少しずつそれが叶っている。しかし、この家族のなかの

役割分担ではどうしても私が設計&内装担当。

責任があるので考え出すと夢の中でも考えている。

 

参考になりそうな本や雑誌を見ても、そのまま使えるもの

など当然ない。漆器の職人が過去の名作の写しをする時、

そのままでなく、その本質を写すようにするということを

読んだことがあるけど、それにちょっと似ているのかも。

 

そのままだとたいがい自分たちには馴染まないけど

なぜこれが良いと感じるのか?をじっくり探って、その

エッセンスを制約だらけの改装現場に落とす方法を考える。

 

でも最近わかってきたのは完璧に格好いいものとか

高層マンションからの絶景とか、そういうものは

自分はまったく求めていないということ。

 

完璧ってかわいくないし高層マンションは落ち着かない。

人は自分の足で登れる高さまでで住んだ方がいい気がする。

土になるべく近く湧き水(井戸水でもいい)が飲めて

畑や果樹があって、樹木が地植えできて、そして

甘えのない手作りの跡が残っているような家が好き。

古民家を改装して住むのは10 年越しのプロジェクトです。