今、日本人は亡くなる前に平均7年近くも寝た
きり(要介護)の月日を過ごすのだそうだ。
これってすごく異常なことだ。
原因の一つは今でも慢性病を西洋医学で治せると
信じている人が多いことにあると思う。その結果、
クスリや手術で主訴は緩和しても慢性的な副作用
を生み、そこにあらたな病名をつけられて、、、
という仕組み。
それを象徴している記事を見つけた。大手新聞の
Q&Aに掲載されたもので、質問者は便秘について
悩んでいて薬を飲むと腹痛がすると訴えている高
齢者。それに対して消化器内科の院長が答えてい
る内容は
・高齢になるほど便秘が多いというデータの説明
・それが「排便困難型」の便秘であること
・直腸留の説明
・副作用の少ないクスリの勧め
・症状の改善がない時には手術の勧め
ツッコミどころ満載である!
まず人間は一人一人違う。
体質も、食べているもの飲んでいるものも、仕事も、
ストレス具合それぞれなので、それらを一緒くたに
したデータが何を言おうとも、それを知ったところ
で個人の症状には何の参考にもならない。
そして、便秘という症状の細分化(してどうする?)
だいたい「排便困難型」以外の便秘ってあるのだろ
うか?その名前をつける意味もわからない。
さらにもっと怖い病気の案内つき。素直な人ほど、
悪い方へ想像力をふくらまし、それを自分の意識に
プリントしてしまいがちで、そうなったら本当にそ
の病気になりかねない。ということを治療家は知っ
ておくべきで、相手によっては不用意に大袈裟な話
は慎むべきと思う。
さらにクスリの副作用で腹痛があると訴えている人
に「副作用の少ないクスリ」の勧め。要は副作用の
ないクスリはないと言っているわけである。
副作用なく便秘を解消する方法など、世の中にたく
さんあるだろうに、薬物しか提案がない上に、なぜ
か手術の話まで!
でも、これが一般の診察に近い内容なのだろう。
その人、固有の便秘の原因を探ることなく一般論で
終始し、その対処はクスリと手術。病人が増え続け
るわけである。
西洋医学は緊急医療と外科に特化した医療なのだ。
否定しているわけではなく、使い分けた方がいい。
他に心身を整える方法はいっくらでもあるのだから。